ツンデ霊2

「うわっ!?」

俺は飛び起きた。それはそうだろう。あんなところに、人間がもぐりこめるわけは無い。もしもぐりこもうと思ったら、隣の部屋にはみ出してしまうじゃないか。


「な、何してるんだ、お前っ!」


後から冷静に考えれば、なにをしているか聞く前に、
誰なのか聞くべきだったのだろう。

だがそのときの俺は、焦って頭が回っていなかったのだ。



「な、何してるって……私の勝手でしょっ!」



勝手なわけは無い。女の口の利き方に、俺もブチ切れてしまった。

疲れている。上司は自分のミスを押し付けてくる。

後輩は口ばっかりで言う事を聞かない。

友達とも連絡が途切れてしまった。

学生時代の気楽さは微塵も無い。

洗濯物はたまっている。掃除ももう随分としていない。

買い物も忘れたので、カップラーメンをすするしかない。

なによりここは俺の部屋なのだ。

この女が誰であろうが、勝手にされる理由など、何処にも無いのだ。


「ここは俺の部屋だぞ!」


「だからなにっ!」






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