斜め模様 C 1/4

「わたしが、なつみならだけど、、、」

葉方はゆっくりと言葉を選ぶ。

「たぶん、その彼氏さんとは別れる」

「別れる、、、か、、、」

なつみは少し首をうなだれた。

「だってまだ恋愛中だよね」と
葉方。

なつみは小さくうなずいた。

「恋愛中でも夫婦でも言って良いことと悪い事ってあるじゃない?」

「そりゃ、そうだけど、、、」

葉方は、彼がなつみに発した言葉をこうして模索している。
何しろおぼえていないのだから。

いつもこうなる。

相手がなつみでなくとも。

家族であったり職場の人間関係で
あったりもした。
自分には集中力が無いのかも
しれない。

あるいは、別の方向からみると、
人の話を最後まで聞くのは、葉方には、苦痛以外の何物でもなかったのだ。

いつも途中から焦っている自分が

そこにはいた。

その事に、葉方はもう何年も前

から、気付いていた。

 なぜ多くの他人は、普通に最後まで集中力が続くのだろう?と
葉方は思う。
不思議だ。
 
 おそらく葉方には、俗にいう
優しさのようなものが、
根本的に欠如している。

葉方は、そんな自分をいつも隠し
ながら、ごまかして生きてきた。

まるで、指名手配犯の様に、、、。


ユジン
しおり
記事一覧を見る

ユジンの人気記事

  • お詫び
    投稿日時:2021-02-05 21:28:43
  • 斜め模様 17 1/17
    投稿日時:2021-01-17 17:30:55
  • コーヒーブレイクタイム
    投稿日時:2021-02-01 21:22:50

おすすめトピックス

小説カテゴリーランキング

小説全般カテゴリーの人気記事ランキング

ピックアップブログ
新着おすすめブログ