16章 ロック

16章  ロック



春になり、アクアリウムスターズの初ライブを新宿のライブハウスでやる事にした。



キャパは200人程の小さなライブハウス





そのライブハウスがパンパンになる程の人が、しばらく活動していなかった




松井雄飛





を待ち構えていた。






楽屋では、今までの 



松井雄飛=@




とは全く違う人間が鏡の前に立っている。




カートコバーンやジョンレノンを意識し、伸びきった髪は、ジュノンボーイと呼ぶには程遠い。





音楽性も、松井雄飛のアコースティックJポップではなく、
極端にロックに片寄ったアレンジ






当時僕はジュノンボーイという事に違和感があり、アイドルっぽく見られる事を極端に嫌っていた。







音楽に自信があった。







ジュノンの色眼鏡ではなく、先入観無しに音楽を聴いて欲しかった、ステージを見て欲しかった。







今までの 


松井雄飛



 は封印して、全く新しい人間として、ミュージシャンとして歌いたかった。
 





音楽がちゃんと届けばわかってもらえるはず!





そんな決意でこの日のステージに望んだ。





アクアリウムスターズの雄飛

としてステージに望んだ。






ブルーの照明のステージに立つと、想像していた通り、会場の人は戸惑った様子。






それを切り裂くように


by東京レイン



 がライブハウスを駆け抜けた。





歪み過ぎな程にボリュームを上げたギターがギャンギャンと鳴り



激しくドラムを連打し



重低音が低く低くキレイなラインを奏でた。





その上を自由にボーカルが泳ぐ



爆音の中で、僕は今の自分自身を叫んだ
叫ぶように歌った。





ライブが終わり楽屋に戻ると、体力を使い切ってしまった僕はその場で崩れた。




全身汗だくの身体からは力が抜けてしまい、しばらく動けずにそのまま仰向けになり、久しぶりのステージの達成感に浸った。







あっという間に初ライブは幕を閉じ、打ち上げへ





「乾杯!楽しかったな!」



歩君が大きな声で僕に言う



「凄いパワーあったと思う!」




「良かったよ!」



「かっこよかった!」




と打ち上げに参加してくれた仲間も次々僕らに感想をくれた。





確かに手応えはあった




ひとりひとりにちゃんと届いている感覚があった



もうどんな事だって出来てしまいそうな夜だった。




最高の夜を手に入れた



アクアリウムスターズの初ライブ



しおり
記事一覧を見る

yuhiの人気記事

  • 19章−1 2度目のデビュー
    投稿日時:2012-06-20 14:17:03
  • 2章-1 野球部時代
    投稿日時:2012-05-19 03:53:23
  • 1章 ジュノンスーパーボーイコンテスト
    投稿日時:2012-05-19 03:47:49

おすすめトピックス

カテゴリーランキング

タレントカテゴリーの人気記事ランキング

ピックアップブログ
新着おすすめブログ