「抜け感」の正体。ファッション誌で気になるあの言葉

ライフ
マイナビウーマン
2019/09/08 09:10

買い物の最中、店員さんから「この服は“抜け感”があってかわいいんですよ〜」なんて声をかけられたことはありませんか?

雑誌やWEBの記事でも今や当たり前のように使われている「抜け感」という言葉。

でも、抜け感についてきちんと説明できる人はなかなかいないかもしれませんね。

そんな曖昧になっている抜け感の意味や抜け感コーデの作り方について考えてみましょう。

■ファッション誌でもよく目にする「抜け感」とは?

雑誌やWEBのファッション記事では、「抜け感」がオシャレのキーワードとして頻繁に使われていますよね。今や、抜け感を知らないと、時代遅れのファッションになってしまう危険があります。

抜け感についてしっかりと理解すれば、ファッション記事を読むのもこれまで以上に楽しくなるはず。

まずは、抜け感の意味について押さえておきましょう。

◇抜け感の意味とは?

「抜け感」の使われ方は幅広く、「肌見せで抜け感を出す」というものもあれば、「色で抜け感を意識」と書かれたり、さらには「抜け感のあるシルエット」を紹介しているものもあります。

どれも「抜け感」という雰囲気を伝えていて曖昧に感じますが、共通しているのは、コーディネートのどこかに力が抜けたように感じさせる部分があるかということ。

さらに、コーディネートが重く見えず、軽快さが感じられるかどうかがポイントとなっています。

ただし、力を抜いて軽さを出すとはいっても、野暮ったく見えるのはNG。あくまで大人っぽく品のあるファッションが基本です。

本当に力を抜いているわけではなく、力を抜いているように“見せる”のが重要なのです。

◇「抜け感」という言葉が生まれた背景

2000年代前半ぐらいまでは、上品で控えめなお嬢様風のファッション、いわゆるコンサバ系のスタイルが持てはやされていました。

しかし、だんだんと「脱・コンサバ」がオシャレのキーワードとなり、2000年代半ばごろのファストファッションの台頭とともにカジュアル志向が高まっていきました。

そして、アメリカ・ロサンゼルス発のセレクトショップ「ロンハーマン」が2009年に日本初出店したあたりから、西海岸風のどこかゆるさを感じるリラックスしたスタイルが圧倒的に支持されるようになったのです。

そんな背景もあって、現在はコーディネートがカッチリと見えすぎないよう、どこかに力を抜いた“隙”を作るのがトレンドとなっています。

その隙のことを、ファッション誌などが「ヌケ(抜け)を作る」と説明するようになり、やがて「抜け感」という言葉として浸透していったようです。

さらに、抜け感という言葉はファッションに限らず、ヘアやメイクを紹介する記事の中でも当たり前に登場するようになっています。

ヘアでは、髪をまとめるときにあえておくれ毛を引き出して無造作に仕上げるのを「抜け感ヘア」として紹介したりします。

メイクでは、バッチリとメイクしたように見えないよう、たとえばアイホールの中央にハイライトを入れてベタッと見えないよう工夫するなど、さまざまな「抜け感メイク」のテクニックが取り上げられています。

そんな風に、現在ではファッションからヘア、メイクまで「抜け感」というキーワードがすっかり浸透しています。

◇「こなれ感」とのちがい

抜け感と同じように、ファッション誌などでよく目にするキーワードとして「こなれ感」という言葉がありますよね。

まぎらわしいのですが、抜け感とこなれ感は、似ているようで全然違います。

こなれ感とは、オシャレな洋服、もしくはコーディネートをしっかり自分のものとして着こなしていることをいいます。

要は、その日だけ気合いを入れてオシャレしているわけではなく、普段からいろいろな服をセンスよく着こなしているんだろうなと見ている人に想像させられるかどうか。

特に今のトレンドでは、「抜け感」を作ることで「こなれ感」が出せると紹介している記事が多いですね。

■抜け感のあるコーデ&ファッションとは

「抜け感」の意味が理解できたら、次はコーディネート例を見ながら、抜け感とは実際に何を「抜け」ばいいのか具体的に考えてみましょう。

◇襟を抜くスタイル

抜け感のあるコーディネートの代表例として真っ先に挙げられるのが、シャツの襟をうしろに抜いて着るスタイルです。

普通にボタンを上までカッチリとめて着るだけでは、お堅く古くさい印象を与えてしまいますよね。でも、襟をうしろにズラして首元に余裕を出せば、雰囲気がやわらぎます。

これが、力が「抜け」て見える抜け感を演出するポイント。

襟を抜くだけで、シンプルなシャツを今っぽく着こなせて、親近感がわくようなコーディネートに仕上がります。

◇手首や足首をあえて出すスタイル

肌寒くなってくると、全身を服でおおって印象が重くなりがちですよね。色もダークトーンになって、コーディネートがつまりすぎた印象になってしまいます。

そこで、コーディネートの中にさりげなく肌を露出する部分を作ると、印象が軽くなって抜け感を演出することができます。

簡単なのは、手首や足首をあえて出すこと。

シャツやニットの袖をまくって手首を出したり、クロップド丈のパンツをはいて足首を出したり。

こうしてコーディネートのつまりを「抜く」ことで、秋や冬のスタイルにもさりげなく軽やかさを生み出すことができるのです。

◇白やパステルカラーを取り入れたスタイル

白やパステルカラーは、コーディネートに簡単に抜け感を出せる色みとして知られています。

たとえば、少しかしこまった場所に行くときや、大人っぽく見せたいときには、黒やネイビー、ブラウンといったダークカラーで全身をまとめがち。

そんなときは、白や淡い水色などのバッグを持ってみると、上品な印象は崩さずに、ダークカラーの重たさを「抜く」ことができます。

◇シルエットがゆるっとしたスタイル

オーバーサイズのシャツなどのように、服が体のラインに沿わず、ゆるっとしたシルエットのものは、それだけで緊張感の「抜け」たコーディネートに仕上げることができます。

最近は、ジャケットなどもオーバーサイズに仕上げたものが多く出ています。それにふんわりとしたロングスカートを合わせれば、全体的にリラックスした印象のある抜け感コーデが完成します。

■今っぽい抜け感コーデの作り方

最後に、すぐに実践したい旬の抜け感コーデを紹介します。

着慣れた手持ちの服も、抜け感のポイントを押さえて着こなせば、たちまち今っぽいスタイルに仕上がりますよ。

◇シャツワンピは襟を抜いて手首も見せる

オンもオフも着回せると人気のシャツワンピですが、そのまま着ると地味に見えがち。

そこで、先に説明したシャツと同じように、シャツワンピも襟をうしろに抜いて着るとぐんとオシャレな雰囲気が増します。

さらに、袖をまくって手首を見せたり、パンツをレイヤードするならクロップド丈を選んで足首をのぞかせると、着こなしに軽やかさが出て抜け感をしっかり演出できますよ。

◇きれいめの着こなしにはスニーカーで軽さを出す

簡単に抜け感を出すのに最適なアイテムがスニーカーです。

女性らしいきれいめの服を着こなすときも、足元をスニーカーでアクティブにまとめれば、コーディネートの鮮度がアップ。ほどよく力の抜けたスタイルに仕上がります。

スニーカーは、白やパステルカラーなど明るめのカラーを選ぶと、きれいめの服となじんで品の良さもキープすることができます。

◇シースルーやレースを取り入れる

大人っぽくモノトーンでまとめたり、こっくりとしたブラウン系のカラーでまとめたりと、全体的に色使いが暗めのコーディネートのときは、シースルーやレースのアイテムを取り入れるのがおすすめです。

さりげない肌見せで抜けが作れるので、着こなしが単調にならずメリハリを出すことができるんです。

秋冬のアウターにも、透け感のあるプリーツスカートなどを合わせると、重たさを軽減して上手に抜け感コーデを完成することができますよ。

抜け感をマスターしてオシャレ上手に

ファッション誌に載っているようなオシャレな服なのに、自分が着ると何かが違う……そんな風に悩んでいる人はきっと多いですよね。

ここで紹介した抜け感を出すためのテクニックやコーディネートのポイントを押さえれば、いつもの着こなしが一気に今っぽくアカ抜けるはずです。

ぜひ抜け感をマスターして、オシャレをもっと楽しみましょう。

(文:朝日絵美瑠、イラスト:yopipi)

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