「感情」を使う仕事「感情労働」とは? 〜仕事から「心」を守る方法〜

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マイナビウーマン
2017/05/19 14:01
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「感情」を使う仕事「感情労働」とは? 〜仕事から「心」を守る方法〜


「いつも笑顔で仕事しなければいけない」、「仕事のために自分の感情を抑制している」……など、あなたの今の仕事は決められた感情で人に接しなくてはいけない「感情労働」ですか? もしそうならば、仕事のストレスから「心」を守る術を身に着ける必要があります。今回は「感情労働」の実態や問題についてゆうメンタルクリニック総院長・ゆうきゆう先生に解説してもらいました。



■感情労働とは

そもそも「感情労働」とはどんな仕事を指すのでしょうか? 肉体労働、頭脳労働と呼ばれる仕事とのちがいも気になりますよね。そこでまず初めに、「感情労働」について、ゆうき先生に教えていただきました。

◇精神力を提供する労働

「業務上、一定の感情表現(対応)を求められる」仕事を感情労働と言います。肉体労働は「体力」を、頭脳労働は「判断力」や「知識・企画力」などを提供しますが、感情労働は一定の感情を保って対応するために精神力を提供していると言えます。たとえば医療福祉系や営業職・サービス業などに就くと、相手に嫌な思いをさせないよう、気を配ることが最低限求められます。このように、相手の態度にかかわらず「フラットな対応(職種によってはフレンドリーさや明るさが求められることも)を保たなくてはいけない」仕事を感情労働と言います。

■感情労働に該当する職業&職種

あなたは「感情労働」の従事者ですか? ここからは実際に、感情労働に該当する仕事について、ゆうき先生に教えてもらいました。

仕事で「接客」する立場にある人は、相手に一定の感情表現(対応)を求められることが多いと思いますので、感情労働者と言えるでしょう。これは、対面のみならず電話やメールで同様の対応をする職業や職種も該当します。

接客以外では、人前に出る立場にある著名人も当てはまるでしょう。彼らの多くは自分のイメージを守るため、一定の感情や対応を求められるためです。また、職種にかかわらず、社内の人間に対して、気を配らなければならないケースも該当します。このように、「相手を不快にしない」「相手に決まった(主にポジティブな)印象を与える」ために個人的な感情を出さないよう気を配る仕事に就く人は、程度の差はあれ「感情労働者」と言えます。

■感情労働者が抱える問題

いつどんなときも「決められた感情」で相手に接することを求められる「感情労働者」……。そんな彼らはある健康問題を抱えがちだとゆうき先生はいいます。続いて感情労働者が抱えがちな問題について紹介します。

◇(1)感情を抑圧することで大きなストレスを抱えがち

感情をコントロールする方法はいくつかありますが、多くの人がやりがちなのは“抑圧”です。社会人にとって、怒りや悲しみを抑えて仕事をしなければいけない状況は少なくないでしょう。しかし、本心と表現すべき感情とのギャップがあると、人は少なからずストレスを感じます。一時的に感情を抑圧する程度なら問題はありませんが、勤務している間“ずっと”となると、大きなストレスとなってしまいます。

◇(2)自分を責めすぎて自己肯定感の低い人間に

クレーム対応など、仕事によっては相手に対してネガティブな感情を抱いてしまうこともあるでしょう。しかしそういった感情に対し「プロなのだから我慢しなきゃ」「相手はお客様だから悪くない」などと、抑圧したり、罪悪感を抱えて自分を責めてしまう人がいます。特に真面目であったり、完璧主義の人に多いのですが、自分を追い詰めすぎるのはNG。自分に自信が持てない、自己肯定感の低い人間となってしまいます。

◇(3)オン・オフの切り替えができず、心のバランスを崩す

看護師=病人に優しい、保育士=子どもの面倒見がいい……など、固定された職業のイメージから、プライベートでも同様の対応を求められる人もいるでしょう。「今はプライベートなので!」とはっきり伝えることができればベストですが、ポジティブなイメージを持たれている人にとって、イメージを裏切ることは大変な恐怖です。そのため、仕事とプライベートがうまく切り替えられずに心のバランスを崩してうつになってしまう人も多くいます。

■仕事で「感情」を使う人必読! 「心」の守り方

感情労働者は、ほかの仕事に比較して「心」に問題を抱えがちなことが分かりましたね。では、今現在「感情労働」をしている、これから感情労働に就く予定の方は、どうやって「心」を守っていけばいいのでしょうか? 最後に仕事で「感情」を使う人の「心」の守り方についてゆうき先生のアドバイスを紹介します。

◇(1)“最低ライン”を決めて、割り切る

疲れていたり落ち込んでいるときは、いつもできているような仕事ができないときもあります。そんな時は「なんでこんなことも出来ないの!」と自分を責めるのではなく、「仕事で求められる最低のラインを守る」くらいの気持ちで仕事をしましょう。自身で考えて付加できるサービスは、あくまでも「おまけ」程度でOK。もし最低ラインの仕事すらできないときは、気持ちに余裕がなくなっている証拠です。無理せず潔く休養をとりましょう。

“最低ライン”を決めて、割り切ることは、「完璧主義をやめる」ことでもあります。普段から「自分は器用じゃないし」「頭がよくないし」などと自分をジャッジしている人は、心にゆとりを持って仕事に臨んでみましょう。

◇(2)“最低ライン”を明確化する

(1)で提案した最低ラインが、そもそも高い水準だったら意味がありません。理想的な接客・応対=最低ライン、になっていないでしょうか? 理想というのは100点満点のテストで150点とか200点を取ろうとするものであり、決して最低ラインにはなりえません。特に対人関係において相手の満足度を高めたい場合、「相手の想像より上」をいかないと、評価は得にくいものだったりもします。

たとえば、どんなにいい対応をされても「それが当たり前」になってしまうとどこか物足りなく感じたり、すべて要望通りであっても不満を感じたりしたことはありませんか? サプライズも何度かされるうちに、感動されなくなるものです。人間はそんな欲張りで飽き性なところがあります。

だからこそ、長い目で見れば200点でも100点でもなく「平均点」を取り続ける仕事をしましょう。自分も気が楽になりますし、相手も大きな期待をしていないからこそ満足度を得やすくなります。いつも最高のサービスを提供するのは理想ですが、それでは提供する側の身が持ちません。「無理なく提供し続けられる」状態を、自分自身で保っていきましょう。

また、仕事に慣れないうちは、プラスαのサービス(感情労働)を自分に課すのはやめましょう。そういう時は、本来の仕事・サービスを優先するのか、接客や応対を優先するのかを明確にし、どちらも中途半端にならないようにすることで、気持ちが楽になります。

◇(3)“裏の顔”は、あっていい

私たちは“感情を持って生まれた人間”です。ミスをして悲しむこともあれば、褒められて喜ぶことだって当然あります。私たちの多くは感情があることが「当たり前」であり「自然」なのです。このことをまずは受け入れ、否定するのをやめましょう。

辛いときに弱音を吐くのは自然なことです。しかし“自分がやりたくてはじめた仕事”に就いてる人の中には、不満を持ったり弱音を吐くことは「いけないこと」「許せない!」と思う人もいるでしょう。その気持ちはわかりますが、「嫌だなぁ」「めんどくさいなぁ」と自分の中に湧き出た感情を否定すると、自分を追い詰めてしまいます。

人間、心に余裕がなくなると、仕事のパフォーマンスが落ちるだけでなく、不幸になってしまいます。弱音や愚痴を吐く「裏の顔」も含めてあなたという人間です。そのことをどうか否定せず、適度に気持ちを吐き出すことで、「明日もがんばろう!」と明日の気力につなげましょう。

■まとめ

「感情労働」について紹介してきました。いかがでしたか? 相手の期待に応えようと、最近仕事を頑張りすぎていたかも……と思った人も少なくないでしょう。自分の心の声に耳を傾けることは、あなたの健康と幸せを守るために大事なことです。心が疲れていると感じるときは、必要最低限の仕事をこなすなどして、自分を守りましょう。

(監修:ゆうきゆう)

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