荒川の碧き流れに(51)




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荒川は、秩父山地の奥、埼玉・山梨・長野3県境に源を発して関東平野を縦断し、東京湾に注いでいます。下流では“隅田川”と呼ばれるこの河が、賢治と浅からぬゆかりで繋がれていることは、意外に知られていません。。。





荒川沿いの此処彼処、宮沢賢治の足跡をたどって行きます。





入川




 1916年9月2日から8日まで、関豊太郎教授らに引率された盛岡高等農林学校第2学年の学生たちは、秩父地方の荒川沿いで地質調査見学を行いました。

 賢治ら巡検の一行は、三峰で引き返しましたが、荒川の流れは、埼玉・山梨・長野三県境の奥へと続いています。


















国道140号(秩父往還)

荒川(入川)と滝川の合流点付近。
高架の国道140号は、荒川から離れて滝川沿いに雁坂峠へ向かう。







旧・森林軌道
(トロッコ)
入川左岸を、赤沢谷出会点までつづく。現在は遊歩道。





荒川(入川) 
旧・森林軌道から上流を望む。
岩石の種類は、大輪付近の渓谷とよく似ています。
やはり、圧力変成を受けた中・古生層でしょうか。






 奥秩父で森林伐採事業に従事した歌人・前田夕暮は、戦中〜戦後にかけての晩年を、入川谷の山荘に疎開して過ごしました。

 ↓以下は、入川谷での生活のなかで詠まれた2500首あまりの短歌の一部です。



「わが入らむ谷の奥がに かそかにも つづく路あり草あかりして

 どこもかしこも石塊
(いしくれ)ばかりの痩地なれど墾せば親しその石塊も

 春おそし みやまざくらの花咲けば 終
(つひ)の栖(すみか)と定めたるかも

 野兎と野鼠の群れと夜鷹とをり 秋されば熊もいでて荒らすとふ

 夜もすがら谷川の音崖下にひびきて吾をいねしめぬなり

 生くること窮
(きは)まりければ叫びたる己れの声は山にひびかふ

 雪のうへのいのちかなしと歩みけり吾のおくがに潜むものあり

 渓谷に月おしてりて悲しみに みち溢れるがに雪あかりすも」









 川又で秩父往還の国道と岐れ、入川(荒川)を遡ってゆくと、東京大学の演習林に入ります。演習林内は、古い森林軌道
(トロッコ)のあとが歩道として整備されているので、赤沢合流点まではハイキング気分で行けます。





赤沢谷出会 
赤沢谷と、「一級河川荒川起点」標石(右手前)




「一級河川荒川起点」標石






赤沢谷出会 
荒川(入川)上流を望む。




 赤沢合流点が、一級河川荒川の起点とされていますが、じっさいの荒川(入川)は、もっと奥まで続いています。赤沢とくらべて、水量も豊かです。





∇関連記事(大輪から三峰へ)⇒:
荒川の碧き流れに(35)





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