精神が限界に達するとき

高校に通う三年間。

必死に打開策を探した。

本音で話せば少しは伝わるのではないか。

母もきっと忙しい日々で大変なんだ。

母をフォローすれば少しは私への圧も軽くなるんじゃないか。

母の言動を証拠に押さえ第三者に相談しようか。

親戚に事実を話してみようか。

児童相談所的なところへ電話してみようか。

東京の知り合いにかくまってもらえないか。

誰にも知らせずに一人でどこかへ行こうか。

散々考えたが、未成年という事実がいつも重荷になる。

必死に逃げて捕まるよりだったら、今ここで死んだほうが。

ネットで色んな死に方を検索した。

誰にも迷惑をかけずに死ねる方法。

一番苦しまない方法。

確実に死ねる方法。

しっくりくるものが無かった。

ここまで来てもまだ欲があるのかと我ながら驚いた。

欲ではなく恐れだったのかもしれない。

そんな毎日でも東京への許可が出てからは楽しみもあった。

夜中に誰もいないキッチンへ逃げる。

テレビがあるし、食料もある。

雑誌や新聞も揃って不自由がない場所だった。

一時現実を忘れて好きに時間を過ごしていた。

が、東京行きに反対されてからは。

読んでいた雑誌も見ていたTVも全く興味が無い。

どうでもいい。

何もかもどうでもいい。

一生母から逃げられない体なんて要らない。

たくさんの包丁を眺め首にあててみた。

どこを切れば確実か、分からない。

涙があふれる。

「なぜ私が悪いんだ」

「なぜ私が死ななければいけないのか」

「母のために何故わたしが」

その瞬間すべての思いが母への恨みに変わった。

私が悪いとかそんなんじゃない。

全ての原因は母だ。

母さえ消えてくれれば。

私の心にもう歯止めは利かなくなっていた。
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