アキラ師【Playboy Mansion】

馬鹿にしたやつが見てる

最後に使っていたガラケーが、まだ手元にある。たしか、2011年くらいまではガラケーで、そのあとでiPhoneになったんだ。震災の時はまだガラケーだったな。そしてそのガラケーでアキラブログを更新したり、当時のトップ画の一部を撮影してた。紫音が「あきら」という看板を指差しているトップがを覚えているのはコアな読者さんだけだと思うけど、あれはこれで撮影したんだよな。Mちゃんに首輪つけて撮影した写真もこれだった。

たのしいことに沢山つかったので、すっかりボロボロだよ。iPhone4Sも2年使ったけどここまでボロくならなかった。よほど大活躍だったんだろね。アキラの玉手箱もこれで書いてたんだよな。

ほんと何年ぶりだろう、6年ぶりくらいに手に持って携帯を開いてみた。開いたっていうのは、二つ折りになった本体をカチャって開いたって意味だよ。こんなにデカかったのかと思う。
でも不思議なことに、その瞬間、ふと黒いイメージが心の中に映像として湧き上がってきた。暗闇の中、檻の中から黒い動物が赤い目を光らせてこちらを伺っている。
ちなみに俺はいわゆる共感覚者でして、思考はイメージと音と色と音楽でガヤガヤしてるタイプ。

この感覚、そうだなと思い出した。
言葉を脳みそから下ろしてみる。

「俺は、隅っこからお前達を見ている。馬鹿にしてゴミ扱いしている俺が、お前たちを見ている。」
誰かからの言葉を自動筆記している気がする。

この携帯を使っていた頃までは、俺はまだいかがわしい世界にいた。そう、エロの世界。月夜の青い夜空の下で、影から影へと渡るように生きていた。金を払わなきゃ女1人抱けない底辺の男たちから、美女達を使って金を巻き上げて生きていたよ。

女の1人が言う。客にひどいことを言われたらしい。でも顔
さは悲しんでいない。怒ってもいない。氷のように無関心だ。
金を払えば威張れると思っている惨めなおっさん客に、バカだの乞食だの言われたという。

また違う客は、心配したふりをして相談に乗ろうとするという。
「どうしてこんな仕事してるの?事情あるの?相談乗るよ?」
なんてことはねえ。本番してえだけだ。死ねお前、って言いたいのを我慢して、ありがとーとか言う。すると男は言う。店の外で相談乗るよ?断ったら、ブスと言わるだけ。
店に戻ってきた女はみんな、そういう客のことを冷ややかな顔で興味がなさそうに言う。炭酸が少し抜けたコーラを飲みながら。

客達が思っている通り、俺も、女たちも、乞食のように卑しい仕事をしている。職業に貴賎はないと言いたいところだが、残念ながらある。
金を払って威張りたいなら威張ればいい。

でも、底辺の男たちが分かってないことがある。
それは。
お前はこの3日間で新しい出会いは何人あった?仕事でも遊びでもいい。・・・ないよな。お前が馬鹿にしながら白目向いて射精した女は、この3日間で20人以上の男を見ている。じゃあ一年間は?おまえは何人?せいぜい10人?いやゼロかもな。お前が馬鹿にするこのアキラは、仕事も遊びも合わせたら多分3000人は新しく出会ってる。
もっとはっきり言うと、俺は年間3000人から見下されて生きているということだよ。3000人が、アキラなんかクズだと半笑いで言う。

でもさ、俺は思うよ。女たちも思ってるよ。

お前に似た人間は沢山見てる。お前のつく嘘も、お前の誤魔化そうとする表情も、お前がつまんねえもんにしがみついてる姿も、昨日も一昨日も同じようなやつがいたんだよ。
同じこと言ってるやつが、二時間前もいたよ。同じ嘘ついたやつが昨日もいたよ。同じ言い方で誤魔化したやつが一年間で500人いたよ。今日の夜もいるだろうし、明日もいる、来月もいる。来年もいる。お前と同じ人間ばかりが蛆虫のように涌いている。

男たちは自分は世界でオンリーワンだと信じたいだろうけど、残念ながら、死ぬほど退屈で呆れるほど無能な大衆の中のゴミでしかないよ。

でも女はそうは言わない。

「こんなの初めて」って言うんだよ。
「ありがとう」って言うんだよ。
「今回は残念だけど、また呼んでね?」って言うんだよ。
「ごめんなさい」って言うんだよ。
完璧な笑顔でな。

そのことに、女は怒ってくれもしない。悪口を言ってくれもしない。馬鹿にすらしない。
ただ、そこにゴミ捨て場の大量のゴミ袋でもあるかのように、あたりまえのゴミの山をちらっと見るだけのこと。

同じようなことは夜の世界じゃないところでも沢山ある。

お前が小馬鹿にした態度をとった携帯ショップの田舎臭い店員も

お前が嘘をついて逃げようとしたセールスマンも

お前が嫌味を言った飲食店の店員も

お前が偉そうに説教を垂れた取引先の若い営業マンも

お前みたいな人間は1時間前にもいたよって話なんだよ。

価値が無さすぎて笑われもしないし怒ってくれもしない。意識の残らないほど価値がない存在なんだよな。お前が。

俺はすごいと、夜の女に自慢ばかりする男なんて、さっきもいたよっていう滑稽さなんだよ。

だからこそ、金を払う客の立場になったとき、どれだけいい人でいられるかっていうことが重要なのかもしれないよね。

その場での経験量の差は歴然としてるんだから、金を払ったら黙ってサービス受けていればいいんだ。どうせ価値がない存在に変わりないのなら、黙って目立たない客でいたほうが絶対いいに決まってる。

学歴もない金もない仕事もない彼女も妻もない気配りもない能力もない知性もない趣味もない経験もない。
そんな自分だとしたら、暴れたら暴れるほど惨めになるだけだ。

暗闇の檻の奥から、お前が馬鹿にしてる人間たちが、お前の価値も存在もあざ笑うようにじっと見てる。

このガラケーを使っていたとき、俺はそんなことばかりイメージしていた。

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