本法寺



3年ほど前に初めて行った、本法寺。

今年も行ってみました。




長谷川等伯の涅槃図が見られる、年に一度の機会です。(先週のことなので、もう公開は終わっていると思います)。

ものすごくでかい涅槃図は、もともとはこの本堂に掛かっていたのかもしれません。
おそらくそれを掛けるための保存展示スペースを作るべく、鉄筋の陳列室を建造したのでしょう。

二階まで吹き抜けのスペースに展示(普段は複製が掛かっているそうです)。

何より等伯直筆の落款(サイン)が貴重。いわゆる基準作ですね。

この写真
では分かりませんが、左下の書き付けは坊さんのもの、右下の小さな書き入れが等伯の落款です。


涅槃図そのものは、儀軌(経典にある図像のきまり)があるので、画家の自由度はあまりありません。規定どおり描かないと、涅槃図にならないからです。

それでも樹木の幹の皴法(しゅんぽう、シワや襞の質感を表す筆法)が、短い三角形のようで、等伯らしい筆づかいが感じられます。


この本堂?は、軒が深いせいか、それを支える柱が、濡れ縁(回廊)の外側に多数、建てられています。
こんな構造は、あまり見た記憶がありません。
ひょっとして、後世の増築?
とも考えにくいですよね、屋根の軒組みを見ていると。



京都の禅寺は、庭は綺麗ですが禅坊主に愛想がない。
もともと個人の悟りが目的だし、観光客なんて構ってられないという気持ちは分かりますが、客商売をしている以上、も少しサービスしてもいいのでは、などと思ってしまいます。

その点、同じ鎌倉新仏教でも、日蓮宗や浄土教系宗派は、初めから庶民志向。サービス精神旺盛でしょう。

本法寺受付の坊さまも、とても愛想が良かったです。
客に媚びるのではなく、誠意を持って客を思いやる姿勢が感じられました。


お寺に過剰なサービスを求める気はありませんが、お客あっての観光寺院。
檀家だけの収入でやっていけるなら、一般公開なんぞ、せん方がよろしい。

京都というロケーションと、宗派先達の遺産にあぐらをかいていたりすれば、いずれしっぺ返しをくらうことになるでしょうね。
宗教としての本旨を、忘れないでいてほしいと思います。


台湾や東アジアの僧侶は、戒律で今でも妻帯肉食禁止は当たり前。
日本では江戸時代以降、仏教は幕藩体制に組み入れられ、職業化して宗教者としての求道や、人々の救済という精神が、しばしば忘れられました。

台湾でストイックな僧侶を眼にするたびに、日本の仏教に思いが去来します。



(^_^)☆

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