屋根瓦





癒やしのNHK番組、ワタシ的にベスト3ぐらいに入るのが、美の壺。



もっぱら日曜の夜、23時からの放映分を見ています。









前のオープニングの方が好きでしたね。墨が流れて文字になるやつ。









美の壺、というからには美術の見方を教えてくれるのかと思いきや、結構美術とは言いがたいものが出てきて、意外な面白さがあります。









今回のテーマは屋根。

屋根は建築なので、美術とそれ以外の、ボーダーライン上のテーマ。

建築は狭義の美術、fine art ではないけれども、広い意味での美術工芸に入れる場合もあります。造形芸術Bildende Kunst というやつです。





御所、紫宸殿は、檜皮葺(ひわだぶき)。

茶室の外待合とかに使われる板葺き屋根は、こけら葺き。

このふたつが日本的な屋根の代表でしょう。(あ、わら葺きもありますね。)



神社建築の屋根も、これが多いです。



檜皮葺もこけら葺きも(藁葺きも)30年に一度ぐらいの割合で葺き替えます。(でないと雨で腐って朽ち果てる。)

建物そのものも建て替えたりするので、どんなに古い神社建築でも、創建当初の材は残らないことがほとんど。







それに対して、仏教とともに日本に来たのが瓦葺き。





日本最古の寺、法興寺の、平城移転後の一部(現在の飛鳥寺も)と伝える、元興寺の屋根。



傷んだ瓦だけを取り替えるので、交換した時代ごとに微妙に色がことなる。





それが何とも綺麗な色味になってます。

一番古い黒い瓦は創建当初のもので、何と天平からどうかすると白鳳期にまでさかのぼり、ざっと1300年前の瓦とか。



不思議なことに、古い瓦ほど丈夫だとか。

それは実は不思議でも何でもなく、劣化して割れた瓦を変えることで、品質の良いものだけが残るから。



もちろん耐久性の高い瓦を作る前提の話で、現在のように30年経ったら葺き替える前提で、3-40年しか持たない瓦作りとは、全く質が異なります。



気が遠くなるような年月の、耐久テスト。



木造瓦葺き建築は、傷んだ部材さえ交換修理して、頑丈な材を使えば1000年でももつようです。(50年しかもたない鉄筋とはえらい違い!)

雨に濡れないよう、瓦葺きにしてメンテすれば、普通の民家でも数百年単位でもつのです。



30年ごとに遷宮して作り直す神社とは、えらい違いですね。





同じ永遠性を志向するにしても、建築技術や精神を伝える方向でいく(神社建築)のか、材やモノも大事に使う方向でいく(お寺)のか、これまたえらい違いです。

日本の古寺には、古い仏像などが大事に残されてますよね。







屋根で見る、日本文化史です。







(^_^)☆






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