ぼくはだれ?その3

僕は夢を見ていたのでしょうか。
どこかの公園で僕は小さな子供の手を引いていました。
待ってよーお兄ちゃん!
その子が言います。どこかで聞いたことがあるような声。
振り向くとそこには小さなアキラ兄ちゃんがいたのです。
え・・・困惑したところで目が覚めました。

ここは病室でした。
家族の皆が僕の顔を覗き込んでいました。そこにはさっき見たアキラ兄ちゃんよりも少し大人になったお兄ちゃんが立っていました。
僕はどうしてここにいるの?
ふり絞りながら僕は問います。
お前はジャングルジムから落ちたんだ。
アキラ兄ちゃんがそう話してくれました。
どうりで頭が痛むわけだ。
そう思って近くにあった鏡に目をやりました。
すると僕の隣りに男の人がいるのが目に入りました。
思わず
誰だ!
そう大きな声を出していました。

驚いた家族は
どうした!
と声をかけてきました。
今、僕の隣りに・・・
そう言って再び鏡に目を移した時にはさっきの男の人はいませんでした。
心配する家族に僕は今見た男の話と夢の話をしました。
頭を打ってから間もないからまだ混乱しているんだろう。ゆっくり休みなさい
と言ってくれました。

しかしそれからしばらくしてからも同じような夢を見たり鏡に男の人が映っているのを見ました。
怖くなった僕はそのたびに家族に話しますが、相手にしてくれません。
病院にも連れて行ってもらいました。そこではいつも飲んでいる薬が新しい薬に変わりました。
毎日しっかり飲むんだよ
そう家族は言います。
何の薬かは教えてくれませんが、大切な薬なのでしょう。毎日飲みました。

しかし薬が変わったことと今回の夢とはあまり関係がなかったようでした。
その夢の頻度は日々増していきました。
気になった僕は自分でも調べてみようと思いました。

家族がいない時に両親の部屋に入りました。
部屋の中には難しそうな本がたくさん並んでいました。
それらの本は小学1年生には難しすぎました。
諦めよう、そう思って部屋を出ようとすると、本棚の隙間から日記が見つかりました。
お母さんには悪いかなと思いながらも手に取ってみました。
前の方は楽し気な家族の様子が書かれていました。漢字も多くて読みづらかったです。
その後は途中から空白が数日続いた後、後半からランドセルを背負った兄弟の絵が多くなり、かわいいとかひらがなのおべんきょう、と言ったひらがなが目立つようになりました。描いてある兄弟のイラストも前半に比べて幼くなった印象がありました。
後ろから前に戻っていくと日記と言う感じがしますが、普通に読むと違和感があるような内容です。
まだ習っていない漢字もあって難しかったですが、ところどころに絵も描かれいてなんとなくわかりました。

その日記を読んだ日の夢は今までとは違うものでした。
ある駅で降りた僕は背丈が変わらない駅員さんに切符を渡します。
そして学校のような場所に移動して教室に入ります。
今の僕からすればだいぶお兄さんやお姉さんのような人と話をします。
そこで僕は笑顔の素敵な女の子に話しかけます。
ユリカさんさあ・・・
そう言ったところで目が覚めました。

母が
ダイチ、学校に行く時間だよ
と起こしに来ました。
夢の中で見たあの駅は何だったのでしょうか。
僕の夢だったのでしょうか。
あのユリカさんという女の人は誰なのでしょうか。
今日学校が終わったら探してみようと思いました。

しおり
記事一覧を見る

若返る人と小さくなる人の人気記事

  • ●若返る特殊能力〜告白〜
    投稿日時:2019-07-02 01:15:14
  • ●若返る特殊能力〜3歳児として〜
    投稿日時:2019-07-10 01:19:15
  • ●若返る特殊能力〜高校生として〜
    投稿日時:2019-07-03 22:03:17

おすすめトピックス

小説カテゴリーランキング

小説全般カテゴリーの人気記事ランキング

ピックアップブログ
新着おすすめブログ